2014年5月10日土曜日
愛
そしてその時になって私たちはサン=テグジュペリが、「愛というのは、互いに相手の顔を眺め合っていることなのではなくて(―これは一つの完璧な日の出がもう一つの完璧な日の出を眺めることに相当する。―)、同じ方向に二人で一緒に眼を向けることなのである」と言ったのが本当であることを理解する。妻も夫も、一緒に同じ方向を眺めているだけではなしに、外に向かって一緒に働き掛けているのであり(牡蠣が岩の上に次第に繁殖していく有様を見るといい)、そうすることで他の人間との繋がりもできるし、また社会にしっかり根を降ろすことになって(牡蠣を岩から剥がすのは大変な仕事である)、それで二人は本格的に人間の社会の一部をなすに至る。(アン・モロウ・リンドバーグ著、 吉田健一訳 『海からの贈物』 新潮文庫 2004年 p.80−81)
一人でいる時
我々が一人でいる時というのは、我々の一生のうちで極めて重要な役割を果たすものなのである。或る種の力は、我々が一人でいる時だけにしか湧いて来ないものであって、芸術家は創造するために、文筆家は考えを練るために、音楽家は作曲するために、そして聖者は祈るために一人にならなければならない。(アン・モロウ・リンドバーグ著、 吉田健一訳 『海からの贈物』 新潮文庫 2004年 p.848−49)
女性と結婚
なぜ、女で聖者だった人たちが稀にしか結婚しなかったかを理解する。それは私が初め考えていたように、禁欲とか、子供とかいうこととは本質的に関係がなくて、何よりもこの気が散るということを避けるためだった。子供を生んで育て、食べさせて教育し、一軒の家を持つということが意味する無数のことに頭を使い、いろいろな人間と付き合って旨く舵を取るという、大概の女ならばすることが芸術家、思想家、或いは聖者の生活には適していない。(アン・モロウ・リンドバーグ著、 吉田健一訳 『海からの贈物』 新潮文庫 2004年 p.27)
中年
中年というのは、野心の貝殻や、各種の物質的な蓄積の貝殻や、自我の貝殻など、いろいろな貝殻を捨てる時期であるとも考えられる。この段階に達して、我々は浜辺での生活と同様に、我々の誇りや、見当違いの野心や、仮面や、甲冑を捨てることができるのではないだろうか。(アン・モロウ・リンドバーグ著、 吉田健一訳 『海からの贈物』 新潮文庫 2004年 p.84)
2014年5月5日月曜日
ただ歩けばいいという訳ではない
私の自宅の前には、道一つ隔ててウォーキングコースがある。このコースが、私にとっていちばん利用しやすいウォーキング空間である。自宅にいるときは、たいていこのコースでウォーキングしている。
私がウォーキングするときいちばん気遣っていることは、時間と歩き方である。
午前中のウォーキングは、散歩程度のスピードで、腕も足も大きく動かすことはない。まわりの風景などを楽しみながら、のんびり歩くようにしている。朝、とくに早朝に近い時間帯は、脳卒中や心筋梗塞などが起きやすい。こんなとき、心臓や血管に強い負担をかけてのウォーキングは危険である。
正午から夕方にかけてのウォーキングは、速足歩きをする。この時間帯は、身体にやや強い負荷をかけて運動するのに適しているからである。
そして、夜のウォーキングでは入眠をよくするために、体がぽかぽかするまで体を動かすようにしている。上昇した体温が下がりはじめるとき、入眠効果が高まるからである。
要するに、ただ歩くだけでは健康や体力づくりの効果はあまり期待できないのである。
運動する時間帯に合わせたウォーキング法や症状別のウォーキング法を紹介する私の著書が出版された。ウォーキングで健康づくりを考えている人、すでに実行している人、ウォーキング関連本を読むだけでウォーキングしているつもりになる人・・・ぜひご一読を。
湯浅景元 著
『スポーツ科学のプロが教える体の体調を改善するための症状別ウォーキング』
SBクリエイティブ
『スポーツ科学のプロが教える体の体調を改善するための症状別ウォーキング』
SBクリエイティブ
1,080円
2013年10月17日木曜日
新著 『痛みやゆがみが解消する 20秒ストレッチ』
たいして忙しかったわけではありませんでしたが、ブログの更新を1カ月以上も滞ってしまいました。
久ぶりのブログでは、私の新著を紹介します。
『体がみるみるラクになる大人のストレッチ 痛みやゆがみが解消する 20秒ストレッチ』 (永岡書店) 1,300円
この本のタイトルに、あえて「大人」を含めました。
大人は、絶頂期にあった体力が下り始める時期にあたります。この時期に行う運動は、元気にあふれた若いころのようにがむしゃらであってはいけません。
安全かつ効果的に運動するために、運動の原理や原則を理解し、知的な手順で運動することが必要となります。「がむしゃら」から「知的」に運動することが、大人には欠かせない条件だと思います。
この本では、38ページにわたって、知的運動方法を実践するために必要な知識を紹介しています。
こういった知識に基づいたストレッチの具体的な方法についても、できる限りていねいに紹介しています。
後半の部分では、スポーツを行う大人のためのストレッチ方法についても紹介しています。
ストレッチを実践していただくのがいちばん好ましいことですが、運動する気にならない日はこの本を読むだけでも自分の健康について考える機会を得られることと信じております。
久ぶりのブログでは、私の新著を紹介します。
『体がみるみるラクになる大人のストレッチ 痛みやゆがみが解消する 20秒ストレッチ』 (永岡書店) 1,300円
この本のタイトルに、あえて「大人」を含めました。
大人は、絶頂期にあった体力が下り始める時期にあたります。この時期に行う運動は、元気にあふれた若いころのようにがむしゃらであってはいけません。
安全かつ効果的に運動するために、運動の原理や原則を理解し、知的な手順で運動することが必要となります。「がむしゃら」から「知的」に運動することが、大人には欠かせない条件だと思います。
この本では、38ページにわたって、知的運動方法を実践するために必要な知識を紹介しています。
こういった知識に基づいたストレッチの具体的な方法についても、できる限りていねいに紹介しています。
後半の部分では、スポーツを行う大人のためのストレッチ方法についても紹介しています。
ストレッチを実践していただくのがいちばん好ましいことですが、運動する気にならない日はこの本を読むだけでも自分の健康について考える機会を得られることと信じております。
2013年9月4日水曜日
イチロー選手と年齢
イチロー選手が日米通算4000安打を達成した前後に、私はテレビ局や新聞社などの取材を受けた。取材のとき、必ず聞かれる質問は40歳間近のイチロー選手の体力などについてである。イチロー選手自身も年齢と体力の関係について問われている。
私の年齢についての考えは、イチロー選手と同じである。イチロー選手は「年齢への偏見がなければ」という言葉を使って、彼自身、まだまだプレーできることを表現していた。
多くの人たちが日常つかっている「年齢」は「暦年齢」のことである。生まれ年から数えた年齢である。誕生日を迎えるたびに年齢は1歳ずつ増す。暦年齢は戻すことも進めることも留まることもできない。誕生日ごとに確実に1歳ずつ年をとっていく。
年齢を表すのは暦年齢だけではない。「体力年齢」「骨年齢」「皮膚年齢」などもある。人の能力を暦年齢だけで判断するのは偏っている。何を評価したいかによって判断基準とする年齢を変えなければいけない。
野球選手として評価するとき、暦年齢だけでは判断できない。体力年齢などを利用することが重要となる。体力年齢は、概ね暦年齢に関係している。しかし、遺伝によって引き継がれた能力、トレーニング、生活習慣などによって体力年齢は変化する。同じ暦年齢でも、恵まれた遺伝子を持ちトレーニングに励む者の体力は優れたものとなる。逆に、遺伝子に恵まれずトレーニングもしない者の体力は、暦年齢が30歳でも体力年齢は60歳だということもある。
イチロー選手は、野球選手としての評価を暦年齢だけでするの年齢への偏見であり、野球選手として重要な体力年齢などで評価すべきである、ということを伝えてくれたように思う。
それにしても、イチロー選手の発言は要点だけ述べた一言であるが、その一言は深い内容を含んでいるのである、と感心するばかりである。
私の年齢についての考えは、イチロー選手と同じである。イチロー選手は「年齢への偏見がなければ」という言葉を使って、彼自身、まだまだプレーできることを表現していた。
多くの人たちが日常つかっている「年齢」は「暦年齢」のことである。生まれ年から数えた年齢である。誕生日を迎えるたびに年齢は1歳ずつ増す。暦年齢は戻すことも進めることも留まることもできない。誕生日ごとに確実に1歳ずつ年をとっていく。
年齢を表すのは暦年齢だけではない。「体力年齢」「骨年齢」「皮膚年齢」などもある。人の能力を暦年齢だけで判断するのは偏っている。何を評価したいかによって判断基準とする年齢を変えなければいけない。
野球選手として評価するとき、暦年齢だけでは判断できない。体力年齢などを利用することが重要となる。体力年齢は、概ね暦年齢に関係している。しかし、遺伝によって引き継がれた能力、トレーニング、生活習慣などによって体力年齢は変化する。同じ暦年齢でも、恵まれた遺伝子を持ちトレーニングに励む者の体力は優れたものとなる。逆に、遺伝子に恵まれずトレーニングもしない者の体力は、暦年齢が30歳でも体力年齢は60歳だということもある。
イチロー選手は、野球選手としての評価を暦年齢だけでするの年齢への偏見であり、野球選手として重要な体力年齢などで評価すべきである、ということを伝えてくれたように思う。
それにしても、イチロー選手の発言は要点だけ述べた一言であるが、その一言は深い内容を含んでいるのである、と感心するばかりである。
登録:
投稿 (Atom)

