2012年7月12日木曜日

かげの独り言

生体時間運動術


体温、血圧、心拍数といった生体の機能は、生体時間の影響を受けている。生体時間は、生物時計といわれることもある。この時計に合わせて起こる体のリズミカルな変化を、概日リズム、サーカディアンリズムという。私たちの日常の行動は、人間が勝手に作り出した時間に合わせて行われている。しかし、体の諸機能はそんな時間に合わせているのではなく、体に仕組まれている時計に合わせて調整されている。


運動を行うことで健康や体力を向上させるためには、本来、生体時間に合わせて行うのがよいような気がする。こういった運動法を「生体時間運動術」と呼ぶことにしよう。


生体時間運動術は、腕時計などで表示される人工的な時間を無視し、体の中に生得的に備えられている生体時計に合わせて運動するものである。


最近、私が監修した『図解 本当はすごいラジオ体操健康術』(中経出版)の売れ行きが好調とのこと。たいへんうれしい限りである。この本を監修した頃は、生体時間運動術についての考えはなかった。仮にいまこの本を監修したのなら、次の項目を加えていることだろう。


<生体時間ラジオ体操>
1.朝は目覚めのラジオ体操
朝のラジオ体操は軽め。少々だらだらと行うくらいでよい。体を軽く動かすことで脳を目覚めさせる。


2.日中は体づくりのラジオ体操
日中は、力を入れるところでは力強く、力を抜くところでは筋を弛緩させて、メリハリをつけて行うことで、体力の向上を図る。


3.晩は入眠のラジオ体操
夜眠る30分ほど前に、体がポカポカするまで体を動かす。上昇した体温が下がるとき眠気が起きやすくなる。


このブログを書いているうちに、どこかの出版社で「生体時間運動術」について本を書かせていただければという願いが心の底から湧いてきた。



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