Manson Jeらは、運動頻度と糖尿病相対危険度の関係を報告している(JAMA,1992)。アメリカ人内科医(男性)およそ21,000名を対象に、週あたりの運動頻度が糖尿病に罹患する相対危険度の関係を調べた研究である。
その結果をまとめると、次のようになる。
運動頻度
|
糖尿病に罹患する相対危険度
|
運動なし
|
1
|
週1回
|
0.77
|
週2〜3回
|
0.62
|
週5回以上
|
0.58
|
運動なしに比べると、週1回の人は23%、週2〜3回の人は38%、週5回以上の人は42%、糖尿病にかかる危険度が低くなることが明らかにされた。
この調査結果から、運動は週1回でも糖尿病にかかる危険度を低下させる効果のあることがわかる。週1回なら、多くの人が実行可能な頻度だといえる。「運動は毎日しなければ」とプレッシャをかけすぎないで、「週1回でもOK」と気楽に運動に取り組んでみるだけでも健康維持に役立ちそうである。
この調査結果の大事なことがもう1つある。それは、どんなに運動頻度を増やしても糖尿病にかかる危険度をゼロにすることはできない、ということである。運動への過剰期待はしないのがよさそうだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿