2013年5月3日金曜日

スポーツと科学


1964年、第18回オリンピック競技大会が東京で開催された。これは「東京オリンピック」と一般に呼ばれる。

東京オリンピックがきっかけとなり、スポーツと科学とが本格的に結びつけられるようになった。この当時のスポーツ科学の中心は「トレーニングの科学」であった。

人間の体は、運動という刺激(トレーニング負荷)によって変化が起こり、その刺激を繰り返すことによって機能を高めることができる。すなわち、トレーニングを繰り返すことで身体機能(体力)が向上するのである。「トレーニングの科学」は、適切な運動刺激(トレーニング負荷)を提示することに貢献することになった。

人間の体は、運動という刺激(トレーニング負荷)を与えられないと機能が衰えるという側面も持ち合わせている。この運動不足でおこる機能の衰えは、1970年代に注目されるようになった。運動不足の健康阻害を防ぐために、健康の維持・増進をめざした「身体運動科学」への取り組みが行われるようになった。

こういった流れが引き継がれ、現在のスポーツ科学においても次の2つのことが主要なテーマとして研究が行われている。
①   スポーツパフォーマンスを向上させるために必要な運動刺激(トレーニング負荷)
この研究は、とくに競技力向上に貢献している。
②   健康の維持・増進のために必要な身体運動の方法
この研究は、とくに生活習慣病予防などに貢献している。

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