2023年4月14日金曜日

メモ(36) 鈍であり、楽天的であること

 完全でない人間の集まりだけに、この世はまた不条理に満ちている。理屈どおりに行かぬことばかりといっていい。

そこで一々腹を立てたり嘆いたりしていたのでは、これまた命が保たない。

「最善を得ざれば次善、次善を得ざれば、その次善を」とは、徳富蘇峰の大久保利通評だが、焦らず、辛抱して、じっくり立ち向かって行くことだ。いい意味で、鈍であること。そして、ある程度、楽観的であること。

【出典】 城山三郎 『わたしの情報日記』 集英社文庫 集英社 昭和61年10月25日 第1刷 262頁

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